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山師(やまし)

山仕・山主・山元とも。鉱山の経営者。探鉱・測量・採掘・排水などの技術・労働者を抱え,領主に対して採掘を請け負う。16世紀の石見銀山の銀山衆が起源。はじめて鉱山を見立てた山師を山先(やまさき)という。江戸初期の金銀山の大繁栄期には多数の山師が集まって次々と間歩(まぶ)を開坑し,運上山では入札によって稼行者が決定された。佐渡の味方但馬は受領(ずりょう)名をもち各地の鉱山の経営にたずさわった有力者だが,当時珍しい例ではない。小規模な金銀山や17世紀中期以降の銅山では,個人ときには共同で一山の経営全体を長期にわたって請け負い,採鉱・製錬・資材調達など全体を管理した。別子(べっし)銅山の泉屋住友家はその代表例。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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