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八幡製鉄所(やはたせいてつじょ)

北九州市にある製鉄所。日本を代表する最初の本格的な官営の近代的銑鋼一貫製鉄所。松方内閣は1891年(明治24)官営の製鋼所設立計画を第2議会に上程したが,民党の反対にあって否決された。日清戦争を契機に96年第9議会で農商務省所管製鉄所の設立が可決され,同年3月製鉄所官制が発布された。1901年操業を開始。原料の鉄鉱石は大蔵省預金部資金による借款契約により,中国の大冶(たいや)鉱山からの安定的供給が可能となった。34年(昭和9)官営八幡製鉄所と民間鉄鋼企業が合同して半官半民の日本製鉄が成立し,その八幡製鉄所となる。50年日本製鉄解体とともに八幡製鉄傘下の主力事業所となった。70年八幡製鉄と富士製鉄の合併で成立した新日本製鉄の一事業所となり,2012(平成24)に住友金属と合併し,新日鐵住金となったのちは,旧住金の小倉製鉄所と統合された。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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