櫓(やぐら)
矢倉とも。(1)古代に武器を納めた倉。(2)屋敷や城郭のまわりを高い場所から展望するために造った建築物。中世の絵巻には4本柱の上に板床を設け,板壁をめぐらした櫓(ろ)がある。近世の城郭になると,瓦葺(かわらぶき)で土壁を塗りこめた1~4階建の櫓が城壁の隅などに造られ,倉や防御施設として利用された。防火や美観を考えた白漆喰塗籠(しろしっくいぬりごめ)造が多い。(3)四方を展望するため,あるいは四周からの注目を集めるために,材木などを組み合わせて造った一段高い建築物。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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