役(やく)

中世~近世の人身的労役賦課および奉仕の総称。労役の内容から軍役・陣夫役・人足役・伝馬役,労役の担い手から大名役・侍役・百姓役・町人役・職人役,負担の枠組・単位から国役(一国平均役)・郡役・所役・村役・町役,負担の基準から軒役・高役などの用例があげられる。当該社会の主要な構成員は,所属する社会集団を介して役を負担しつつ,社会の中に身分として公的に位置づけられたが,役はこうした位置およびそれに付随する職務(役務)などをも同時に含意することになる。この用例としては,役人・役所・役割などがある。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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