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焼畑(やきばた)

山の斜面などの木や草を切り払って火をいれ,焼土となった地を整地して作物を作る畑作法。切替畑(きりかえばた)の一種。アラキ・カノ・サス・ナギハタ・キリハタ・ヤブ・コバなどとよばれて全国的だったが,近年ではほとんど行われない。しかし焼畑を基盤にする民俗も認められ,稲作伝来以前からの農法と推定される。山を焼くのは春か夏で,粟・ヒエ・ソバ・大豆・小豆など穀類や豆類を作付けた。大根・カブ・麦・里芋・甘藷を作るところもあり,初年目は粟,2年目は大豆というように,地方ごとに作物の順が決まっている。東北地方の北上山地では10年ほど作り続けるが,通常は5年程度で耕作をやめて山林に戻し植生の回復を待った。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

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