歌舞伎狂言。通称「切られ与三(よさ)」。3世瀬川如皐(じょこう)作。1853年(嘉永6)3月江戸中村座初演。長唄の家元4世芳村伊三郎の実話にもとづく講釈・人情噺に取材した9幕の長編。伊豆屋の養子与三郎と愛人横櫛お富のくり返される出会いと別れを軸に,与三郎の実家穂積家の人々の紛失した香炉捜しの筋が絡む。全身に切り傷を負った与三郎がお富と再会する源氏店妾宅の場が有名である。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)
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