1. 用語
  2. 日本史 -よ-
  3. 万朝報(よろずちょうほう)

万朝報(よろずちょうほう)

黒岩涙香(るいこう)が1892年(明治25)11月1日に東京で創刊した新聞。赤紙に印刷されたので赤新聞ともよばれた。弱きを助け強きをくじくというモットーによる舌鋒の鋭さと安価がうけ,東京で1,2位を争う有力紙になった。明治30年代には幸徳秋水・堺利彦・内村鑑三らが記者として論陣を張り,帝国主義・軍国主義に反対したが,同紙が日露開戦是認に転じた1903年にこの3人が退社。大正初期は桂内閣・山本内閣打倒で先頭に立ったが,大隈内閣擁護は読者の支持をえられず,20年(大正9)黒岩の死去後は経営不振が続き,40年(昭和15)新聞統合により「東京毎夕新聞」と合併し消滅。最盛期の発行部数約25万部。 (山川 日本史小辞典(改訂新版), 2016年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう