安陽(あんよう)
Anyang 中国河南省の市で,商(殷(いん))の時代の後期の都があった。19代の王盤庚(ばんこう)が殷に遷ってから最後の紂王(ちゅうおう)までここに都が置かれたので,秦漢以来殷墟(いんきょ)と呼ばれている。項羽(こうう)が秦の将軍章邯(しょうかん)と殷墟で会盟している。歴史的な地名の安陽は,春秋・戦国時代の青銅製の布銭に記されているが,場所は複数あり特定できない。魏晋から殷墟の地が安陽県となった。安陽市小屯(しょうとん)村の_河(えんが)南岸には宮殿,北岸の武官村には墓などの遺跡がみられ,甲骨文字も大量に発見されている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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