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安史の乱(あんしのらん)

安禄山(あんろくざん)の乱ともいう。唐の中期,安禄山・慶緒(けいしょ)父子,史思明(ししめい)・朝義父子によって指導された反乱(755~763年)。范陽(はんよう)(北京),平盧(へいろ),河東の東北辺3節度使を兼ねた安禄山が,宰相楊国忠(ようこくちゅう)との権勢争いに敗れて挙兵したもの。范陽から起こった反乱軍はたちまち洛陽を占領した。河北では顔真卿(がんしんけい)らが義兵を挙げたが,これも潼関(どうかん),長安が占領されてからつぶれ,玄宗は四川に逃亡し,その途中で楊貴妃,楊国忠は乱の元凶として殺された。唐朝は主に西北辺境の節度使,ウイグルの援兵を投入して回復を図ったが,反乱軍側にも内紛があり,指導者が次々に殺されて分裂したため,8年ののちに乱は終結した。この乱によって盛唐の繁栄は終わり,節度使が内地に置かれて分裂の様相が濃くなり,さらに均田制の崩壊が決定的となって,乱後両税法への転換が図られるようになる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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