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アパルトヘイト

Apartheid アフリカーンス語で「分離」という意味。南アフリカに住む白人を優遇する社会を確立するためにとられた政策。1948年に国民党が政権を握って本格化した。49年に雑婚禁止法,50年に背徳法と人口登録法が制定され,個人を四つの「人種」(白人,インド人,カラード,黒人)に分類した。非白人は選挙権を剥奪され,身分証明書の携帯が義務づけられた。また政府の定めた10の居留地(ホームランド)に住むことが決められた。居留地は「民族」ごとに指定された。国際社会はこれらを人種差別として南アフリカを非難したが,同国はイギリス連邦を脱退,61年南アフリカ共和国と改称した。その後「分離発展」の名のもとに71年のバントゥー・ホームランド構成法によって,個々の居留地に「自治」や「独立」が認められたが,国際社会は承認しなかった。国内では1950年代からアフリカ人民族会議(ANC)をはじめ多くの黒人が抵抗運動を始めた。94年に完全廃止。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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