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円銭(えんせん)

環銭(かんせん)ともいう。農具の鋤(すき)の形をした布銭や刀の形の刀銭に対し,中心に円形か方形の孔のあいた円形の青銅貨幣をいう。戦国時代,三晋(韓,魏,趙(ちょう))や東周で円孔円銭が現れ,のちに斉,燕,秦では方孔円銭がつくられた。秦は戦国から統一時代に半両銭という方孔円銭を発行し,漢代にも同じ形の五銖銭(ごしゅせん)がつくられた。以後,この方孔円銭が中国貨幣の基本形となる。孔に銭刺しを通して束ねても,円形は布銭や刀銭に比べてかさばらない。円形は天,方形は地を表し,神聖な形である。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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