遠隔地商業(えんかくちしょうぎょう)
遠隔地間の価格の差異を利用して利潤をあげる商業形態。その歴史は古代にまでさかのぼるが,12世紀以降はヨーロッパ,イスラーム世界,インド洋,中央ユーラシア,中国を結ぶ商業ネットワークが形成され,中国の絹,陶磁器,東南アジアの香辛料,インドの綿布,イスラーム世界の砂糖,ガラス,貴金属製品などが取引された。16世紀以降のヨーロッパ列強は,武力をもってこの商業ネットワークに参入し,アジア,アフリカ諸国の植民地化を推し進めた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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