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フランス革命(フランスかくめい)

1789~99年にわたるフランスの市民革命。アンシャン・レジーム末期,フランスは経済的に急激な発展をとげたにもかかわらず,ブルジョワと国民大衆は第三身分として政治的権利を認められず,身分制度や封建的諸関係は近代的発展をさまたげていた。絶対主義政府が財政整理について名士会を召集すると,自由主義貴族は三部会開催を要求したため,89年5月,三部会がヴェルサイユで開催された。第三身分議員は特権議員と対立したが,6月,他部会議員参加のもとに国民議会の成立を宣言し,7月には憲法制定議会となった。バスティーユ事件,農民の運動などの影響のもとに,8月,封建制廃止宣言,人権宣言が行われ,立憲君主制を規定する,91年憲法が制定された。91年10月,立法議会が開会されると,フイヤン派,ジロンド派が指導し,92年4月,オーストリアに宣戦したが,戦局の不利と経済危機にいらだつパリ市民は同年8月,国王をテュイルリ宮殿に襲って捕え,王権を倒した。同年9月,国民公会は共和政を宣言し,93年1月,ルイ16世を処刑した。議会ではパリのサン・キュロットと結ぶ山岳派とジロンド派の対立が続いたが,5~6月,山岳派は後者を追放して独裁権を握り,公安委員会,革命裁判所などの革命的機関によって恐怖政治をしき,革命政府を樹立し,経済統制をはじめ社会的立法を行った。しかしテルミドール9日のクーデタ後,革命政府は解体され,95年,総裁政府が樹立されたが,なお左右勢力の対立のなかに政治的安定を得ることができず,バブーフの陰謀も行われた。ここに対外的防衛,ブルジョワ的安定を図るために強力政府の出現が希望され,ナポレオンがブリュメール18日のクーデタによって独裁政治を開いた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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