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普遍論争(ふへんろんそう)

Universalienstreit 中世哲学,神学における唯名論と実在論の対立。論争は6世紀のボエティウスに始まるとされるが,10世紀まではプラトン主義的実在論が支配的であった。11世紀のスコラ学者ロスケリヌス,アベラールが唯名論を唱えて「普遍」を「名のみ」のものと説き,カンタベリのアンセルムやソールズベリのジョンの説く普遍の実在論と対立した。形而上学と論理学における論議は,キリスト教神学の信仰と理性の問題に広げられ,アリストテレス主義の導入により,トマス・アクィナスの説によって論争が解決されたが,14世紀以後再び対立をみる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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