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不戦条約(ふせんじょうやく)

Treaty for the Renunciation of War ケロッグ‐ブリアン条約ともいう。1927年,フランス外相ブリアンの提唱した仏米不戦条約締結を発展させて,アメリカのケロッグ国務長官が米仏両国間だけでなく,一般条約として世界14カ国に「戦争放棄に関する条約」を呼びかけたことにもとづく。28年8月パリで15カ国が調印,のち63カ国がこれに参加した。条約は3カ条からなり,「国際紛争解決のため,および国策遂行の手段としての戦争を放棄すること」を誓ったもので,戦争違法化の歴史で大きな足跡を残すこととなった。しかし,条文の規定は抽象的で意思表明に留まり,第二次世界大戦の発生を防ぐことはできなかった。第二次世界大戦後の国連憲章にもこの精神が生かされている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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