パン・トルコ主義(パン・トルコしゅぎ)
トルコ系諸民族の連帯を唱道する思想。20世紀初頭,エンヴェル・パシャら青年トルコ人政府はパン・スラヴ主義などに対抗し,オスマン帝国を核に全トルコ系諸民族の結集を呼びかけることで国家の存続を図ったが,第一次世界大戦の敗北で政権は崩壊した。戦後,アナトリア・トルコ主義をとるムスタファ・ケマルによって大トルコ主義は封印されたが,第二次世界大戦中に台頭した民族主義政党によって復活し,現在までトルコ共和国内で一定の支持を得ている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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