バルト海(バルトかい)
Baltic Sea 北海に出口を持ち,約40万キロ平方メートルに及ぶ。岩礁が多く,また吹く風の方向も一定でないため航海に困難であるが,その地理的位置から9世紀以来通商の交差点となってきた。ドイツ,ロシアなどを含む沿岸諸国は常に同海の支配をめざして角逐し,両世界大戦においては主要戦場の一つとなった。第二次世界大戦後,ソ連海軍が東岸のクロンシュタットに基地を置くなど冷戦の影響がみられたが,1970年代から環境汚染が深刻化したことで,沿岸諸国によるバルト海地域協力が始まった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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