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バラモン

インドのヴァルナで最高位の祭司階級。バラモンはサンスクリット語ではブラーフマナといい,その語源はヴェーダの言葉の神秘力であるブラフマン(梵)にある。後期ヴェーダ時代に祭式の執行を独占することにより,特権的身分を形成した。その後バラモンは非アーリヤ人の宗教と文化を摂取,融合し,ヒンドゥー教の確立に貢献したほか,各地でその布教を推進した。古典ではバラモンの使命は,ヴェーダの教授と学習および祭祀の執行に置かれた。実際にはバラモンは多数のサブ・カーストに分かれており,学者や祭司のほか商業や農業に従事するものもあった。バラモンはインドにおけるダルマの維持者として大きな役割を果たしてきた。近代においても政治的・社会的指導者層にバラモンが占める割合は大きい。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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