弁証法(べんしょうほう)
dialektike[ギリシア],dialectic[英],Dialektik[ドイツ] ギリシアでは対話,弁論を意味したが,現在では存在と思惟の発展原理およびその自覚としての論理学。カントでは仮象の論理という否定的意味しか持たないが,ヘーゲルでは正(テーゼ),反(アンチテーゼ),合(ジンテーゼ)の3段階で進む精神の自己実現の過程とされ,合は前2者を自己のうちに止揚(アウフヘーベン=それを解消しつつ,高めて保存)すると主張された。マルクスはヘーゲルの存在と意識の関係を逆転して,唯物弁証法を展開した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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