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ベンガル分割(ベンガルぶんかつ)

Partition of Bengal インド総督カーゾンが強行した分割統治政策。カーゾンは秘密裡に準備を進め,1905年7月に分割を正式に決定,同年10月に実施した。この結果,ベンガル管区は東西に分割され,西側はベンガル州,東側はアッサムと併せて東ベンガル・アッサム州とされた。この政策は,ベンガルの西部にヒンドゥー教徒,東部にムスリムが多く住むことを利用して,民族運動が盛んだったベンガルを分断し,宗派対立を煽ろうとするものだった。ただちに反対運動が燃え上がり,11年12月,イギリス新国王ジョージ5世は分割を取り消し,カルカッタからデリーに遷都すると発表した。運動には,バナジー,パール,ティラク,タゴール,ゴーシュなどの指導のもとに,スワデーシーのスローガンを支持する広範な大衆が参加した。のちにガンディーが組織する,大衆的な民族運動の原型がここにみられる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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