ベンガル
Bengal バングラデシュとインドの西ベンガル州を合わせた地域にほぼ相当する。主な言語はベンガル語。ガンジス川,ブラフマプトラ川,メグナ川の3大水系が形成する複合デルタの上に位置し,中心都市はコルカタ(カルカッタ)とダカ(ダッカ)である。人口の54%がムスリム,43%がヒンドゥーで(1931年),前者は東部に多く,後者は西部に多く住む。グプタ朝の時代までにバラモン教が主要な宗教となったが,一方では仏教も盛んであった。13世紀,イスラーム勢力にセーナ朝が滅ぼされて以降イスラーム化が進行した。ムガル時代にはインドで最も豊かな地域の一つとされ,植民地支配期には,インドの西欧化・近代化の先頭を切る地域となった。1947年のインド・パキスタン分離独立で東西に分割され,活力を失った。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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