ベルリン条約(ベルリンじょうやく)

1878年7月13日ベルリン会議の結果調印された条約。サン・ステファノ条約を修正してロシアのバルカン進出を阻むとともに，オスマン帝国の領内の若干の民族の独立を認め，オスマン帝国の解体の過程に一画期をなした。この条約によって，ブルガリアは自治的納貢侯国という半主権国として承認され，モンテネグロ，セルビア，ルーマニアは独立国として承認された。ボスニア・ヘルツェゴヴィナはトルコの名目上の主権下にオーストリアの占領・行政下に置かれた。ロシアがベッサラビアを回復したほか，ドナウ川の航行などの規定が設けられた。 (山川 世界史小辞典（改訂新版）, 2011年, 山川出版社)