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白蓮教(びゃくれんきょう)

中国における民間の仏教的宗教結社。南宋の初め阿弥陀(あみだ)信仰により茅子元(ぼうしげん)が始めたが,やがて呪術的傾向が著しくなり,宋末から元代にかけ邪教として弾圧された。元末には,やがて弥勒仏(みろくぶつ)が救世主として現われるという弥勒下生(げしょう)の信仰と結びつき,貧窮の民衆を信徒とし,紅巾(こうきん)の乱が起こった。明代にも邪教として禁止されたが,秘密結社として明末各地で反乱を起こし,清代になっても結社は存続し,18世紀末大規模な反乱が起こった。反乱は1796年より9年間にわたり,湖北,河南,陝西(せんせい),四川の各省に及んだ。ただゲリラ戦を続けたにすぎなかったが,清朝の官兵よりも民間の義勇軍の郷勇(きょうゆう)が鎮圧に力を尽くし,清朝の衰退を示した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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