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ホロコースト

Holocaust ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量殺戮(さつりく)をさし,ナチス側の用語では「最終解決」である。原義はユダヤ教神殿への焼いた羊などの供物のことで,1978年に放映されたナチ時代のユダヤ人家族の運命を扱ったアメリカの同名テレビ番組からこの言葉が広まった。ホロコーストはナチス,特にヒトラーの反ユダヤ主義思想の直接的帰結であるとする解釈もあるが,現在ではナチスの反ユダヤ政策の行き詰まり,第二次世界大戦の推移,占領地行政当局の意向など複合的要因の集積の結果とする見解が有力である。ホロコーストはアウシュヴィツなどの絶滅収容所での「工場式」殺害のイメージと結びついているが,600万人といわれる犠牲者の半数近くは銃殺などの「伝統的」方法で殺害された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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