ポルトガル,1974年革命(ポルトガル,せんきゅうひゃくななじゅうよねんかくめい)
サラザル体制を打倒した革命。4月25日革命とも呼ばれる。植民地戦争が体制への反感を募らせるなか,石油危機などにより1970年代初頭には経済危機を迎える。68年にサラザルの後継者となったカエタノは体制の継続と植民地戦争の続行に固執,政府に反感を持つ国軍将校は73年に国軍運動を形成。74年4月25日未明,リスボンに進攻した部隊がラジオ局,テレビ局などを占拠。カエタノは抵抗することなく政権を放棄,内戦状態に陥ることなく42年間にわたるサラザル体制が崩壊。500年間にわたる植民地帝国にもピリオドを打つ。革命後は国軍左派を中心に基幹産業の国有化や農地改革を推し進めたが,経済状況の悪化もあって穏健派が巻き返し,76年に民政移管された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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