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ポーランド

Polska[ポーランド],Poland[英] 東ヨーロッパの国で,現在の国家は主にカトリック信仰の西スラヴ系ポーランド人からなるが,歴史的概念としては東方に広がり異民族を多く抱えた広大な地域をさす。10世紀後半に国家統一(ピアスト朝),キリスト教を受容。13世紀には封建的分裂が深化し,ドイツ人の進出やモンゴルの侵攻をこうむったが,その後再統一がなされ,東方に領土を広げた。1384年にリトアニアと連合しヤギェウォ朝となった(1569年のルブリン合同で正式に合体)。1410年にドイツ騎士団を破り,国家は強化された。この間,貴族(シュラフタ)は種々の特権を手に入れた。ヤギェウォ朝が断絶すると大貴族の寡頭支配が強まり,カザークの反乱やスウェーデンの侵入(「大洪水」)によって疲弊した。18世紀後半,国制改革が進められたが,3度にわたるポーランド分割で国家は消滅した。19世紀には独立回復を求め,何度か民族蜂起が起こった。1918年に独立を回復。小党乱立の不安定な時代が続くが,26年にピウスツキのクーデタが起こり,以後強権的な政治が続いた。39年,第二次世界大戦勃発と同時にドイツとソ連に分割占領され,41年の独ソ戦開始後はドイツの占領下に置かれ,厳しい占領政策の犠牲となった。ソ連軍によって徐々に国土は解放され,45年に挙国一致政府がつくられたが,その後48年を境に社会主義体制に移行した。89年の自由選挙で「連帯」が勝利して社会主義の時代は終焉を迎え,共和国となって現在に至っている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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