諸子百家の一つ。墨子(ぼくし)を祖とする学派。儒家批判の立場に立ち,独特の論証法で,兼愛(無差別の愛),交利(相互扶助)を説いた。また,礼楽を蔑視し,勤倹節約を重んじ,鬼神の存在を唱え,儒家と激しく論争した。強力な教団を形成していたが,秦漢以後急に没落した。『墨子』(現存53編)はその思想と学説を伝える。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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