ホー・チ・ミン市(ホー・チ・ミンし)
Thanh pho Ho Chi Minh ベトナム最大の都市。1975年以前の名称はサイゴン。17世紀後半のベトナム人,華人進出以前はクメール人の町でプレイノコールと呼ばれていた。18世紀末に阮福暎(グエン・フック・アイン)がサイゴンに拠点を置くと華人もここに集中して華人区域(チョロン)を形成,政治,経済の一大中心地となった。19世紀前半にはすでに米の密輸が盛んに行われていたが,フランスの侵略,植民地化によりサイゴン港が開港されると,さらに国際商業的に発達。1955年にベトナム共和国(南ベトナム)が成立するとその首都となった。75年の南北統一後,現在の名前に改名,拙速な社会主義化により大きく衰退したが,80年代末からの刷新開放路線により商工業の中心として復活した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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