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インドネシア

Indonesia 赤道を挟んでスマトラ島,ジャワ島,カリマンタン,バリ島,スラウェシ島,イリアン・ジャヤなど大小1万3000余の島々よりなるインドネシア共和国の地域。古来より東西海洋交通の要衝となるとともに,熱帯産の香辛料や農産物の供給地となる。シュリーヴィジャヤ,マジャパヒト王国,サムドラ・パサイ,アチェ王国,バンテン王国,マカッサル王国,テルナテ王国,ティドーレ王国,マタラム王国などは,そうした産物の交易で栄えた国々である。やがてバタヴィア(ジャカルタ)を根拠地として勢力を拡大したオランダの植民地支配を受け,20世紀初めには今日のインドネシアの領域の原型となるオランダ領東インドが形成された。インドネシア(「東インドの島々」の意)は,1850年にイギリス人ローガンが使用し始めた語であるが,やがて学問的用語として普及。20世紀には東インド出身の民族主義者に採用され,国名へと発展する。1945年8月17日に独立を宣言し,49年12月のハーグ協定にてオランダより主権が委譲される。当初インドネシア連邦共和国であったが,50年にインドネシア共和国となる。300前後の言語の異なる民族集団を抱え,「多様性のなかの統一」をモットーに掲げて国民統合を進展させている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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