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インド統治法(インドとうちほう)

Government of India Acts インド統治のためにイギリス議会が制定した一群の法律の総称。狭義には,1858年以降に制定された一連のインド統治法および61年と92年のインド参事会法をさす。広義には,ノースの規制法(1773年),ピットのインド法(1784年),イギリス東インド会社特許状法(1793,1813,33,53年)などの法律も含める。19世紀後半以降,インド統治法は,たんに植民地の行政制度を定めるだけでなく,議会制を限定的に導入するなどしてインド人の政治的不満を和らげると同時に,分離選挙制度を導入するなどして民族運動を分断するためにも使われた。立法にインド人が参加する道を開いた61年参事会法,モーリー‐ミントー改革で制定された1909年統治法,モンタギュー‐チェムスファド改革で制定された1919年統治法,サイモン委員会の勧告を受けて制定された1935年統治法が重要である。35年統治法の規定の多くは,インド憲法に取り入れられている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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