インディアス
Indias インディアスはインディアの複数形であり,中世末期に再興されたプトレマイオスの世界地図書のなかで,アジアのほぼ全域に与えられた名称である。基本的に,ガンジス内のインディアとガンジス外のインディアに分けられていたが,その他大きな特徴として,アジアの東端に南半球にまで達する半島状の大陸塊があると信じられ,それにも北インディア,中央インディア,南インディアなどの地名が割り振られていた。大航海時代の初期に,この大陸塊はしばしば南アメリカに対応するとみなされていた。要するに15~16世紀において,インディアスとはアジアであり,インディオ,インディアンはアジア人と同義だった。スペイン王室は長い間インディアスという名称にこだわり,アメリカ大陸の統治機関をインディアス諮問会議と呼び,そのための立法した法をインディアス法と呼んだ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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