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イングランド

England グレート・ブリテン島の東部,中部,南部を占める地域。先史時代は大陸と地続きであったが,紀元前にケルト人が入り,1世紀にはローマの属州となり,5世紀にアングロ・サクソン諸族が侵入。そのうちのアングル人にこの地名は由来する。7~8世紀に「七王国」と呼ばれる複数の部族国家が並立する状況が出現したが,9世紀にウェセックス王国によってほぼ統一された。以後デーン人,ノルマン人の侵入を受け,大陸との関係も深まったが,テューダー朝の時代になると国家体制の整備が進み,1536年にはウェールズを,1707年にはスコットランドを,さらに1801年にはアイルランドを併合。19世紀においては「イギリス帝国」の中核としての地位を固めた。日本語の「イギリス」「英国」は,本来はこの地域に由来する呼称であったが,イングランドの拡大に伴い,適用範囲が曖昧になっている。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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