イブン・ルシュド
Ibn Rushd 1126~98 ムワッヒド朝期のアンダルスとマグリブで活躍したイスラームの法学者,神学者,哲学者。コルドバの学者の家に生まれ,マラケシュで没した。ラテン名はアヴェロエス。プラトンやアリストテレスの著作の注釈書を数多く残した。啓示を理性によって調和的に解釈することは可能だとする彼の思想は,二重真理として異端とされ,彼の哲学書は焚書(ふんしょ)にされた。しかしムワッヒド朝のカーディーに任命され,また宮廷医として寵遇された。同時期の学者イブン・トゥファイルと親交を持った。著書では『宗教と哲学の調和』『不一致の一致』が有名。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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