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イタリア

Italia 東ローマ支配下のイタリアにランゴバルドが侵入し建国するが,その王国は774年フランク王カール(大帝)に滅ぼされた。カール没後の混乱に封建的割拠体制が打ち出され,おりから9~10世紀にイスラーム勢力やマジャル人の侵入が繰り返される。さらに,11~12世紀には叙任権闘争により,イタリアは党争の場となった。その間に北・中部イタリアに都市コムーネが栄え始め,南イタリアには両シチリア王国が生まれた。14世紀末以来コムーネに代わって小専制君主が群立し,彼らの宮廷を中心に盛期ルネサンス文化が展開する。しかし大航海時代に続く商業革命の過程で経済は沈滞し,イタリア戦争などによりイタリアはスペインの植民地と化した。18世紀には北・中部の大半がオーストリアの手に帰し,ナポレオンの征略をへて,王政復古後は再びオーストリアに制圧された。これに対しリソルジメント運動が起こり,1861年イタリア統一がなる。統一後,三国同盟を結び,それを背景に北アフリカにエリトリア,ソマリア,リビアなどの植民地を得たが,第一次世界大戦には英仏側に参戦。戦後,労働運動の高揚下に国民ファシスタ党が勢力を得て,1922年政権をとった。エチオピア戦争などその侵略的政策はイタリアをナチス・ドイツと結ばせ,第二次世界大戦に突入したが,43年7月王室と軍部のクーデタによりムッソリーニは失脚。バドリオ政権は無条件降伏と同時に対独宣戦し,レジスタンス運動が連合軍と協力して,イタリアをドイツの占領から解放した。46年6月国民投票により君主制の廃止が決定され,48年1月からはキリスト教民主党を第1党とする共和国が発足した。90年代前半に汚職摘発をきっかけとして政界再編が行われ,94年に第二共和政が発足した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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