イスメト・イノニュ
1884~1973 トルコ共和国の第2代大統領(在任1938~50)。イズミル出身の軍人で,第一次世界大戦末には休戦交渉準備委員。1921年,軍司令官としてイノニュの激戦でギリシア軍を破り,勝利地にちなんでイノニュの姓をケマル・アタテュルクから与えられた。22年11月,ローザンヌ会議では首席全権。共和国成立とともに首相となる。ケマルの死後は大統領に就任し,第二次世界大戦中はトルコを戦禍の外に置いた。50年5月の総選挙に敗れて大統領の地位を,民主党ジェラル・バヤルに譲った。61年12月以来,第二共和制が始まると,ジェマル・ギュルセル大統領のもとで,数次にわたって連立内閣の首班を務めた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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