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イギリス帝国(イギリスていこく)

British Empire 16世紀以降のイギリスの海外発展によって生まれた植民地,属領を総称する俗称。エリザベス1世時代の航海,探検に始まったイギリスの海外膨張は,17世紀に北アメリカ大陸の東岸,西インド諸島に植民地をつくったが,航海法体制の保護のもとでさらに進められ,18世紀フランスとの植民地争奪戦の結果,カナダ,ルイジアナ,さらにアジアにおいてはインドを押えて第一次の帝国を形成した。北アメリカの13植民地はアメリカの独立によって失われたが,19世紀に入ると,中近東,インド,太平洋,アフリカに支配領域を拡大したイギリスは,ヴィクトリア女王のもとで地球の土地面積の4分の1を占めるようになった。19世紀末には植民地会議(のちに帝国会議)を開いて結束を固めたものの,自治領が増加し,植民地の独立の機運も高まって,帝国の維持は困難になり,両大戦間期にイギリス連邦へと再編成が行われた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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