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観音(かんのん)

大乗仏教の慈悲と救済を表す代表的菩薩(ぼさつ)。観世音(かんぜおん),観自在(かんじざい)とも漢訳。『妙法蓮華経』(みょうほうれんげきょう)普門品(ふもんぼん)によると,苦しむ衆生(しゅじょう)が一心に観音の名を称えればその声でただちに救いに現れるので,この名称ありという。チベットのダライラマはその化身(けしん)とされ,ポタラ宮は観音居所の南海ポータラカ(補陀洛山(ふだらくさん))にちなんだ命名。中世以降の中国,日本で観音信仰は隆盛をきわめ,多くの霊場ができた。密教の影響下に千手(せんじゅ)や十一面などの変化観音が出現した。また勢至(せいし)とともに阿弥陀仏(あみだぶつ)の脇侍(わきじ)とされる。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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