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間島問題(かんとうもんだい)

満洲東南部の朝鮮に接する延吉(えんきつ)市ほか6県を含む,いわゆる間島地方の帰属に関する清国と朝鮮との間の係争。清朝はこの地方を清朝発祥の地として神聖視し,国初以来人民の居住を禁止していたが,朝鮮人が侵入し始めたので,1712年朝鮮との間に現在の国境線を画定して侵入を取り締まった。19世紀中期以後,再び朝鮮人の侵入が盛んになったので,1881年清朝は朝鮮人を間島から退去させるよう朝鮮王朝に要求したが,朝鮮王朝は間島を自国領と主張して譲らず,両国間の係争問題となった。1905年朝鮮を保護国とした日本は,一時官吏を派遣して間島の統治にあたらせたが,09年清国と間島協約を結び,満洲における鉄道利権と交換に,間島地方を清国領として認めた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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