パキスタン西北部のペシャーワルを中心とする地方をさす古名。前1世紀頃から仏教の中心地となり,クシャーン朝時代に東西交易の要地として最も繁栄した。ヘレニズム文化の影響のもと,初めて仏像を制作し,その仏教美術(ガンダーラ美術)はインド,中央アジアはもちろん,遠く中国,日本にまで影響を与えた。しかし5世紀半ばにはエフタルによって都市が破壊され,仏教の中心地としてのガンダーラは終末を迎える。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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