漢人(かんじん)
一般には漢族のこと。元初においては旧金朝治下の人々の総称であり,契丹(きったん)人,女真(じょしん)人,渤海(ぼっかい)人,高麗(こうらい)人および淮河(わいが)以北の中国人などが該当する。従来,元朝治下の身分制度としてモンゴル人,色目(しきもく)人,漢人,南人(旧南宋治下の人々)という4階級が厳として存在してきたとされるが,再検討を要する。つまり人種や宗教などの枠をこえて,個々の人間の実力主義の状況が生まれていた。また清代では満人との対比で用いられることがある。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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