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カルヴァン主義(カルヴァンしゅぎ)

Calvinism カルヴァンを始祖とするプロテスタントの一派で改革派ともいう。教義上は神の絶対的意志,人間理性の無力を「予定説」の形で強調し,現世における神の栄光の実証を信徒に要求する。そこから信仰生活における道徳的規律と訓練(禁欲主義)を重視し,近代資本主義勃興期の勤労倫理に宗教的な動因を与えた。教会組織の面では,長老制を骨子とする平信徒共同体の自律が強調され,国家権力からの教会の独立を志向する。こうした積極性と大衆性のゆえに,その勢力はスイスからフランス(ユグノー),特にオランダ,イギリス,北アメリカへと広がり,ピューリタンをはじめ多くのプロテスタント諸教派を生んだ。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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