カナダ

Canada 国名はヒューロン語,またはイロクォワ語の「カナタ=村落」に由来する。16世紀から英仏が覇を競い,フランスからは1535年にジャック・カルチエ,1603年にはサミュエル・ドゥ・シャンプランが毛皮植民地ヌーヴェル・フランス(現ケベック州)の基礎を据えた。1713年のユトレヒト条約で,フランスはニューファンドランドとハドソン湾をイギリスに割譲した。ヌーヴェル・フランス植民地も60年に征服され,63年のパリ条約でイギリス領となった。1848年にはイギリス帝国で最初の植民地自治を認められた。アメリカ革命の際,カナダは北アメリカ大陸におけるイギリス帝国の橋頭堡とされ,革命を逃れて移住してきたロイヤリストとフランス系カナダ人との共存にもとづく植民地建設が進められた。67年にはアメリカ南北戦争の圧力のもとで,イギリス議会でのイギリス領北アメリカ法により,それまで分離していたイギリス領北アメリカ植民地が統合されて「カナダ自治領」となる。1931年のウェストミンスター憲章で外交自主権を獲得し,カナダ1982年憲法で名実ともに独立した。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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