元朝秘史(げんちょうひし)
Mongghol-un Nighucha Tobchiyan チンギス・カンを中心として,その祖先からオゴデイの時代までの伝説や歴史を述べたモンゴル語の書物。著者不明。全12巻。1240年成立とされてきたが,1324年成立とする有力な新説がある。モンゴル語で書かれ,明の洪武帝時代に,モンゴル語の音を漢字で写し,中国語の直訳と抄訳をつけた。13世紀頃のモンゴル人の民俗,言語,文学を研究するには貴重な資料であるが,フィクションを多く含み,歴史資料としての利用には注意を要する。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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