原罪(げんざい)
original sin キリスト教の根本教理の一つで,人間の始祖アダムが犯した罪が,子孫である人間全体に及ぶとする教説。この教理はイエスの教えにはほとんど見出されず,使徒パウロによって初めて明確に取り上げられ,キリストの死と復活によって赦(ゆる)される,とされた。アウグスティヌスによってアダムから遺伝された罪として実体化され,両親の性交が罪の遺伝の機会と考えられた。原罪の教理は西洋の思想,文化に深刻な影響を与えた。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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