禁酒法(きんしゅほう)
Prohibition Law アメリカで1919年に成立した酒類の製造,販売,運搬を禁止した憲法修正第18条と,その実施を定めたヴォルステッド法とをさす。アメリカには19世紀前半から社会改革運動として節酒・禁酒運動があったが,20世紀初頭には禁酒の立法化をめざす運動が盛んになり,第一次世界大戦中の不寛容な雰囲気に助けられ,憲法修正による禁酒が実現した。しかし酒類の密輸入,密造密売がギャングの資金源になるなど社会悪を助長したので,33年憲法修正第21条により同18条は廃止された。州単位での禁酒は存続したが,それらもやがてしだいに撤廃された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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