1. 用語
  2. 世界史 -き-
  3. ギリシア語(ギリシアご)

ギリシア語(ギリシアご)

Ellinika[ギリシア],Greek[英] 前2000年初頭にギリシア本土に入ったインド・ヨーロッパ語族に属する言語で最古の資料は,線文字Bによるミケーネ文書。ギリシア文字は前9~前8世紀に成立。古代語は東方と西方方言群に大別される。アテネを中心としたアッティカ方言は,その後ビザンツ帝国の公用語となり,オスマン帝国では東方正教会によって近代までその文語の伝統が受け継がれた。19世紀にギリシアが独立国家を形成すると,公用語に関して,古典語に近づけた文語カサレヴサと民衆の口語ディモティキの対立が言語論争を引き起こした。1976年のディモティキ公用語化までは,数度の例外を除いてカサレヴサが公用語とされた。古典語と現代語では用いられる文字は同じだが,文法や発音に違いがある。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

この記事が気に入ったらいいね!しよう