教皇領(きょうこうりょう)
ローマ教皇を主権者とする国土。起源は5~7世紀にローマ教会の支配地となった「聖ペテロの遺産」(ローマ市を中心とするイタリア西岸)に発し,756年フランク王ピピン(小)が「五都地方」(アンコナなどの東海岸)を加えてピピンの寄進を教皇領とした。グレゴリウス7世のときトスカーナの一部を,インノケンティウス3世のときロマーニャ地方(五都地方の北)を得,最大版図に達した。フランス革命,ナポレオン時代に壊滅的打撃を受け,さらにイタリア統一運動とムッソリーニ時代に大部分の領土を失い,現代のヴァチカン市国のみとなった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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