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九品中正(きゅうひんちゅうせい)

九品官人法ともいう。魏晋南北朝時代に行われた官吏登用法。220年魏が漢を奪うにあたって,尚書陳群(ちんぐん)の提案で始めたという。州郡に中正という官を置き,郷里の評判によって人物を九品(9等級)に分けて推薦する。これを郷品(きょうひん)といい,中央政府ではその郷品にみあった官吏の等級,すなわち官品を与えた。当時は豪族全盛の時代で,中正になるのはその地方の豪族であったから,豪族選挙の法と化し,豪族は社会的地位に応じた政治的地位を得,貴族政治を成立させた。他方南北朝の中頃より個人の才能が重視され,隋で科挙が始まるに至って廃止された。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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