金大中(キム・デジュン)
Kim Dae-chung 1925~2009 韓国の政治家,大統領(在任1998~2003)。全羅南道新安出身。1960年の学生革命後,国会議員に初当選。71年4月の大統領選挙に野党候補として出馬し,朴正熙(パク・チョンヒ)を相手に善戦した。72年の十月維新以後,アメリカで活動したが,73年8月に東京からソウルに拉致(らち)される。76年3月には民主救国宣言を発表し,禁固8年を宣告された。80年に復権したが,5月の戒厳令の全土拡大とともに逮捕され,光州事件関連の内乱陰謀罪で死刑を宣告された。やがて減刑され,渡米した。87年7月に再度復権され,12月の大統領選挙に出馬したが,盧泰愚(ノ・テウ)に敗北した。92年の大統領選でも金泳三(キム・ヨンサム)に敗れた。しかし,97年の大統領選挙では,金鍾泌(キム・ジョンピル)と連合して勝利した。大統領就任以来,北朝鮮に対する太陽(包容)政策を推進し,2000年6月には平壌(ピョンヤン)を訪問して,金正日(キム・ジョンイル)国防委員長との南北首脳会談を実現した。また,98年の訪日以後,日本大衆文化の段階的開放に着手し,日韓関係の改善に貢献した。ノーベル平和賞受賞(2000年)。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)
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