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騎士(きし)

・〔古代ローマ〕equites 古代ローマの一社会階層,一身分。原語ではエクィテス。元来は騎馬で軍務に服する人をさす。共和政末期に元老院身分につぐ階層となり,国営事業や徴税の請負を独占して金融資本家として発展し,一時は法廷をも支配した。帝政期には皇帝に仕え高位行政官や軍団幹部層を担った。・〔中世ヨーロッパ〕knight[英],Ritter[ドイツ],chevalier[フランス] 中世ヨーロッパで戦士身分を示す称呼。もとカロリング朝の重装騎兵をさすが,この戦士が新たな支配階級となり,身分的に固定化した。見習い期間後,所定の儀式(武器の授与や刀打ち)を受けてその一員になると,一般人に禁じられた武装権と決闘権を獲得し,闘技や戦争および主君のもとへの出仕を務めとした。しかし,火器と傭兵の利用によりその軍事的意義は失われていった。 (山川 世界史小辞典(改訂新版), 2011年, 山川出版社)

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